医師や医学研究者として活躍する上で、例えば数理生理学のような研究に従事する以外は高度な数学の実力は必ずしも必要ではありません。 しかし、医学部に合格する為には学科としての数学の実力を高めることが不可欠となりますし、医療従事者に数学的な考え方は不可欠となります。
病名を特定する上で証拠を得るために眼前の情報から最も確率の高い病気を仮定し、どのような検査をすれば良いのかを随時判断していかなくてはならないからです。
それ以外にも数学の学習は、医療に携わるために必要な様々な力を与えてくれます。 ミスが許されない場面で落ち着いて正確に作業をこなす力、考えられるありとあらゆる場合を想定する力、分かりやすく人に伝えるために筋道立てて論ずる力、困難な状況に直面しても諦めず粘り強く考え抜く力、これらの力を試されるのが医学部受験における数学の試験です。
合格のためには当然ながら、より難しい問題をより素早く解けるようになる必要があります。また、論理的に筋道の通った答案を書く訓練が必要になります。
では、そのためにはどのような学習をしなければならないのでしょうか。
いわゆる教科書レベル、標準レベルの内容の完成が最初の課題となります。 教科書の章末問題や教科書傍用問題集の標準例題に不安がある場合は、「家庭教師と学ぶ大学受験の数学」のページを参考にまずは標準的内容の理解を深め、医学部受験に向けた学習をスタートさせるための土台を固めていただければと思います。
さて、標準レベルの問題をマスターしたら、次は何に取り組むべきなのでしょうか。 例えば、以下のような選択肢が考えられます。
・手持ちの問題集の応用や発展問題に進む。
・医学部向けの新しい問題集に移行する。
・過去問を解き始める。
・予備校等の予習や復習を進める。
様々な選択肢がある分、どの選択肢を採るかは悩み所です。 生徒さんがぶつかる壁は千差万別です。 特に、医学部スタートレベルに達していない生徒さんについては、 「予備校の医学部コースで難しい問題に挑戦しても、基本が身につかず時間の無駄になる」事例が多々あります。
まずは易しめの内容から確実に、そして医学部受験のエキスパートであるプロ家庭教師が提示するメソッドに沿って段階的に学習を進めることで、受験に必要な基礎力を効率的に身につけることができるものです。
家庭教師アルファ・ネクサスには医学部受験専門の数学対策に精通したプロ家庭教師が多数在籍していますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
当社のプロ家庭教師は、生徒さんの実力を見極めて適切なレベルの問題集・参考書を選び、高度な数学の考え方を効率良く学習出来るよう日々工夫を重ねています。
医学部受験の場合、生徒さんが抱える課題はより高度かつ細分化されたものになりますので、生徒さんに応じた家庭教師のキメ細やかなアドバイスを受けることで効率がぐんとアップするものです。
医学部向けの問題は一つの問題につき吸収すべきポイントがいくつもありますが、独学ではそれらの全てを吸収したり、別の問題への役立て方を学ぶまでに相当の時間を要します。当社のプロ家庭教師は、一つ一つの問題において吸収すべきポイントを明確に提示してまとめ、生徒さんが別の問題を解く際にその「ポイントを思い出して役立てること」が出来るような演習を繰り返していきます。
また、医学部向けの塾や予備校の授業では高度な内容を扱いますが、その場で授業内容を全て理解出来ているかどうかを生徒さん自身が判断することは難しいものです。 アルファ・ネクサスの家庭教師は、塾や予備校に通う生徒さんに対しては適切な確認問題や補足説明を厳選して解いてもらうことで、内容理解を深められるよう工夫すると共に過去に塾や予備校で学習した内容を定期的に確認するなどして、復習・自習のペースを管理し、集団授業と家庭教師との相乗効果でより高い学習効果を生み出しています。
過去問演習においても家庭教師の有効なアドバイスを受けることでライバルに大きな差をつけることができます。
それでは、当社の医学部受験専門のプロ家庭教師が医学部志望の生徒さんにどのようなキメ細かいアドバイスを与えているのか、以下でその実例の一部をご紹介いたします。
これから医学部を目指す生徒さんや数学の学習で伸び悩んでいる生徒さんにとって、きっと参考になると思いますので、是非ともご一読ください。
医学部の問題は特に大学ごとの特色が色濃く出ており、傾向に合わせた対策を行うことがとても重要になります。 例えば解答の形式がマーク形式か記述形式かによって、1点でも多く点を取るための方策は自ずと異なってきます。
また大学によっては、他大学が出題しない特徴的な問題を多く出題することもあります。 問題集の演習や集団授業による学習だけでは、過去問対策がどうしても生徒自身の手に委ねられてしまいますので、過去問演習において家庭教師のアドバイスを受けることには特に大きな意義があります。
当社のプロ家庭教師は各志望校の過去問と生徒さんの実力差を見極めながら、過去問に取り組む際に注意すべきポイントや追加で解いておくべき問題などを提示することで、志望校合格に向けた最も効率の良い学習プログラムを一人一人の生徒さんに伝授しています。
医学部受験の数学では、複数の単元の知識を組み合わせて用いる融合問題が頻繁に出題されます。
「場合の数と確率」と「数列」の融合問題は定番です。 「微分・積分」の応用問題は「極限」「指数・対数」など多くの単元の総合的な理解が必要になります。
図形の問題では、平面・空間の「ベクトル」や「図形と方程式」「三角関数」「複素数平面」、さらには中学で学ぶ幾何の知識まで必要になることもあります。
こうした融合問題に対応するためには、まず「場合の数と確率」と「数列」など頻出の融合問題を重点的に演習して身につける必要があります。
一方で、パターンに縛られない発展的な融合問題を解く力をつけるためには、普段問題を解く際に、模範解答とは異なる「いろいろな解法」を検討するクセをつけることが大切です。
ベクトルの問題であれば、図形の性質に関する知識を使えばあっさり解けてしまう問題が多く存在します。
不等式を解く問題では、式変形よりもグラフを用いた方が考えやすい問題が頻繁にみられます(※以下に記す【数式に書かれていない内容こそ意識しよう】の問題もその一つです)。
どの解法が最も素早く楽に正解を導けるか、それぞれの解法に問題点がないか、常に検討することが大切になります。 このようなクセをつけることによって、問題を解く際に様々な単元の知識を網羅的に思い出すことができ、解法の糸口を見つけやすくなります。
当社の家庭教師の授業においては必要に応じて「いろいろな解法」を紹介し、生徒さんの数学知識の幅を広げます。 また特に「いろいろな解法」を検討する価値のある問題については、生徒さんと議論しながら、解法を考え出すプロセスを体験してもらっています。
例えば 関数の問題であれば式変形とグラフの両方を意識する、空間図形の問題では方程式とベクトルそれぞれの解法を比較検討するなど、様々な経験を積み重ねることによって融合問題との向き合い方を学びましょう。
医学部受験の数学では、高度な考え方が要求されるとともに、一般的に計算量もかなり多くなります。3,4個の文字が並ぶ文字式の変形、複雑な関数の微分、変則的な数列のΣ計算などを正確に素早くこなさねばなりません。
特に、解答形式が答えだけを解答用紙に記述する形式の場合、どんなに考え方が正しくても、途中の計算に1カ所でもミスがあれば部分点がもらえず不正解となってしまいます。
最後に合否を分けるのは計算力と言っても過言ではありません。 医学部に合格するためには、計算力をつけるということも地味ながら非常に重要なことなのです。
計算ミスは集中力の欠如や不注意が原因で起きると考えられがちですが、単に気合を入れて計算するだけではミスは減りません。
また慎重になりすぎると、今度は計算に時間がかかり過ぎてしまいます。 実際に計算を正確に素早くこなせるようになるには、計算方法を工夫することが重要です。
「間違えたらダメだと意識しよう」といった精神論ではなく、「計算式をこのように工夫して書こう」という具体的な方策を立てることが重要になります。
計算ミスが生じてしまう原因は生徒さんによって様々なので、家庭教師が生徒さんの計算過程をチェックし、どのように計算式を書くべきか適宜指示を与えます。
例えば、常に式をすべて展開しようとして項の数が多くなってしまうタイプの生徒さんには、適度に括弧や因数分解を書きながら計算を進めることを指導していきます。
1行の計算で括弧外し・同類項のまとめなど多くの計算をし過ぎるためにミスが出る生徒さんには、1行で行う計算の種類を減らして書く量を増やすようアドバイスしています。
符号が逆になるなどのごく単純な間違いに気づかずにどんどん計算を進めてしまう生徒さんには、1行ごとに検算しやすいよう同じ要素を縦に揃えて書くクセをつけてもらいます。
高次方程式の因数分解や三角関数の変形などでは、生徒さんの計算方法に非効率的な点があれば、もっと効率の良い計算方法・書き方を覚えてもらいます。
計算ミスをなくすには、計算式の「書き方」を変えてみることが重要になります。 当社のプロ家庭教師は生徒さんにとって最も計算力が高まる「書き方」を見つけ出し、他の受験生に差をつけています。
記述式答案を作成する際には、言葉の間に数式を書き入れて筋道を立てる必要があります。 言葉が少なすぎると解答者の理解度が不明な答案になってしまい、一方で言葉が多すぎると解答に時間がかかり過ぎてしまいます。
つまり過不足なく言葉を書き入れることが重要になります。 この論述の力は、模範解答を真似したり参考にしたりするだけではなかなか身に付きません。具体的な方法論を学ぶことによって記述力をつける必要があります。
記述式答案を作成する際に「何をどう書くべきか」で迷ったときは、多くの場合「文には主語がある」ということを意識すると良いでしょう。
「直線l”が”点(1,2)を通るので」「t”は”(1)式を満たすから」のように、「何が」の部分をちゃんと書くようにすることで、意図が明確な答案になります。
また、「(1)式より」「x>0 より」という言葉には一見主語が無いように見えますが、実際には「(1)式”が”成り立つから」「x”が”0より大きいので」のように、意味としては主語・述語が含まれる言葉になっています。
さらに言葉をどこに書くべきか迷ったときは、「新しい式を書くときは必ず説明をする」ことを意識してみると解決策が見えてくるものです。
単純な式変形をしているだけの所では、必要以上に言葉を書き入れる必要はありません。 一方で、それまでの式の変形を続けているのではなく、別の数式の式変形を開始する所・別の数式を代入する所では、その別の式を導入するという宣言・代入する理由などの説明を書き加えるようにすると、筋の通った答案になります。
記述式答案を作成する練習をすると、論理を正確に把握出来るようになり、先述の「数式の中に隠されている言葉」を理解することにもつながります。
家庭教師に答案を添削してもらうなどして論述力をつけるとともに、数学の論理についての理解を深めることが大切です。
次の問題は、何の変哲もない無理関数の方程式に見えますが、医学部志望の生徒さんでも実に頻繁に間違えてしまう問題です。 誤答例を示してありますが、どの部分が間違っているか指摘出来るでしょうか?
問題:方程式 √2x-1 = |x|-1 を解け。
解答例(誤答例)
√2x-1 = |x|-1 …(1) 2x-1≧0 より x≧1/2. よって|x|=x. 両辺2乗して、 2x-1=x^2-2x+1 …(2)
整理して、 x^2-4x+2=0 …(3) 解の公式より x=2±√2 (どちらもx≧1/2を満たす) …(答) これは誤答ですね。
問題点は(1)式と(2)式の間の「両辺2乗して」という所です。
そのまま式変形・計算を進めて答えを出してしまっていますが、「両辺2乗する」という変形を行う際には、正しくは次のように考える必要があります。
「xは(1)式を満たすので、少なくとも(2)式を満たす。しかし(2)式を満たすxすなわちx=2±√2が必ずしも(1)式を満たすとは限らない。
したがって、(2)式を満たすそれぞれのxが(1)式も満たすかどうかを検証する必要がある。
(2)式をみたすxが(1)式も満たすためには、(1)式の両辺の値の符号が等しくなければならない。
左辺≧0より右辺≧0、すなわちx≧1という条件が必要だ。よって答えはx=2+√2」 このように言葉にするとかなり長くなりますね。
ただ単に式変形をしていっただけでは見落としてしまいがちな数学的論理を意識しなければ、思わぬ所で誤答の原因が生じます。
式同士の関係には、ただ互いに変形しただけで全く同じ意味を表す、特定の定義域・条件下でのみ同じ意味を表す、などの種類があります。 問題集などではあまり詳しく解説されないことが多いですが、数式以外の所に隠れている論理を意識するようにしなければ、医学部数学の高度な問題で完答にまで辿り着くことは出来ません。
また、数式同士の間だけでなく、数式内の細かい表記にも重要な意味が隠されていることがあります。
2次方程式「 (x-1)(x-2)=0」の解は「x=1,2」ですが、この「x=1,2」とは「x=1"または"x=2」という意味になります。
一方で、連立方程式「x+y=3, 2x+y=5」の解は「x=2,y=1」と表せますが、この「x=2,y=1」とは「x=2"かつ"y=1」を表します。
同じ記号「,」が、場合によって"または"の意味になったり"かつ"の意味になったりします。
このように数式においては、記号であっさり記述されている部分にも実は細かい意味が隠されており、それらを正確に把握することによって、高度な内容が理解出来るようになります。
問題を解くときは、今まで以上に、数式の中に書かれていない内容まで意識すると更に得点力がアップします。
当社では、プロ家庭教師とともに問題を解き進めながら、数式の中に隠されている論理や意味を知り、正解を導く訓練を行うことで生徒さんの実力を高めています。
長々と記してきましたが、まずは当社の無料体験授業をお試しいただくことで、少しでも数学の悩みが減ることを願っております。
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